手を動かせ!
今年の公立高校の問題で裁量問題の
大問5、問1の(1)のような問題を解くためには、
どうしたらよいか?という相談を受けました。
どういう問題かと言いますと…
一言で申し上げれば「規則性の問題」です。
内容は多少変化させますが
具体的にここに書いて載せましょう。
とあるエレベーターを点検します。
点検は次のように行います。
1階からn階まで上昇させた後、
1階まで下降させる。ただし、上昇時も下降時も
2階からn階の各階に、7秒ずつ停止させる。
(nは自然数とし、3≦n≦10とします)
エレベーターが階を1つ上昇または下降するのに
掛かる時間を8秒としたとき、上昇し始めてから
1階に戻るまでの時間をnの式で表しなさい。
この手の問題で大事なのは、当たり前ですけど
規則性を見抜く事なんですよ。
どういう規則になっているかを見抜き、
文字を使った数式で表すというのが解法です。
「どうしたらよいか?」という質問の答えとしては
「まず、図を描け」としか言いようがありません。
頭ではなく手を動かすことが先です。
考えるとするならば「単純な倍数計算ではない」事に
気付けるかという事くらいでしょうか。
私がサクサクと描き上げたのが今回の画像(笑)
行き帰りの移動時間は完全な規則が見えます。
(n-1)×2(行きと帰り)×8(秒)
問題は停止時に掛かる時間ですよ。
行きは(n-1)が成立しますが、帰りは(n-2)です。
なぜなら最上階の停止時間は上がってきた時に
カウントしているので数えないんです。
よって、帰りの停止時間は{(n-1)+(n-2)}×7(秒)
計算すると30n-37となるんです。
図を描くか否かというよりは
頭で考えてまとまらないなら
手を動かせるかどうかでしょうね。
今までもそうだったのですが、実はこの
手を動かせるかどうかが、今求められている能力です。
開成中等教育学校の検査もそうです。
今の児童・生徒たちって理屈で説明がつかないと
諦めてしまう傾向にあるんです。
でも、将来、社会に出れば、なんでも理屈で
説明するほどの能力がある人も少ないですし、
そもそも説明されても理解できない人の方が多いです。
よって自分の説明に説得力を持たせるために、
図示する事は非常に重要になってきます。
図を描いて考える事ができない生徒の大半は
「自分で描いた図が正しいのかどうかわからないから」
という可能性は高いですよ。余計な事をしたくない
のが小中学生のサガですからね(笑)
だからこそ、訓練段階で、色んな問題で
図を描いてみて自分の描いたその図で
十分に説明できるという自信をつけさせたいのが、
私の塾の信条でもあります。
だからこその「対話型授業」なんですよね。
…という事で、前置きが長くなりましたけど
対話型個別学習塾アカデミアでは
新年度の生徒募集中です!(笑)