アカデミアの鬼
最近、鬼滅の刃が
またブームになりだしております。
それは、無限列車編の続編にあたる
遊郭編が秋から放送されるにあたって
また、最初から何日かに分けて
総集編のような形で特番を組んでおり
最後に無限列車の映画をマルっと流して
ここまでの鬼滅の刃を復習させている
わけであり、これをすべて見てしまったら
遊郭編も観なければならなくなるという
策略なのだろう。ハマってしまう者も
少なからずいると思う。
テレビ時代は終わったとはいえ
なかなかやるじゃないか…とも
思っている。まぁ、鬼滅の刃という
話が完成しているから
それが成り立つのであって
優秀な作品がなければ、
テレビマンの策略なんか
目の肥えた視聴者にはハマらない
という事は間違いないと思う。
さて、鬼つながりで話を進めると
生徒にとって私という存在は
鬼に見えるのかもしれない。
20年も塾の講師をしていると
生徒の「嘘」が本当に見えてしまう。
宿題の手抜き、解答写し等々
一瞬でわかってしまうのだ。
鬼舞辻無惨の如く(笑)
それをいたぶるかのように
私は質問を浴びせる。
絶対に答える事ができないだろう
というのはわかっているのに
怒涛の如く質問を浴びせる。
答えられない生徒に
「あれ?ここ、宿題やってれば
できるはずなんだけどな…」
これを3、4問くらい繰り返す。
そして囁くような優しい声で
こう言う。「宿題、ちゃんと
やってないんなら、今のうちに
言ってしまった方が楽だよ」と。
一昔前ならば
口元には笑顔を称えていたので
当時の生徒はこれでおちるのだが
今はマスクをしているので、
目元が笑っていない私は、
それだけで生徒にとって恐怖の対象となる。
何も答えられなくなるのだ。
私の優しい声に釣られて
「すいません、やってません」
など言おうものなら…
「なんで?」「約束事なんだよね?」
「誰の為に塾来てるの?」
「どうしてやってないのか、説明して」
などのツメ文句がとめどなく
私の口から出てくる。
生徒によっては「ごめんなさい」
しか言わなく子もいるが、
そんな5文字の言葉なんかで許す私ではない
笑いながら「おかしい、おかしい」
「謝るくらいなら宿題ちゃんとやるよね?」
「なんでやってないのか、説明して」と
スゴロクでいう所の振り出しに戻る。
これが永遠にループする
何と答える事が正解なのかわからない
生徒は最終的に泣き出す。
私はいたって静かな声で、冷徹な目で
淡々と生徒に簡単な質問を続ける事で
追い込んでいく…
「やってこなきゃダメだろうよ!」
などと大声で言ったらパワハラになる。
だから大声では言わない。
宿題をしてくるのは「最初の約束」
である事を正義の盾として
「なぜ?」「どうして?」
「謝るくらいなら普通やるよね?」
このループを優しい声で繰り返すだけで
生徒を恐怖のどん底に陥れてしまう。
私は基本的にニコニコと
笑いながら授業をするので
そのギャップも恐怖を増長するのだろう。
そんな鬼がアカデミアには
年に1,2回ほど出るらしい…
Comments