top of page

入試範囲の削減について


北海道教育委員会から

入試範囲の削減が発表されました。

削減は想定内ではあったものの、

想定外にその範囲が多くてびっくり。

例えば数学は相似・円周角の定理

・三平方の定理・標本調査が削減。

三平方以降であろうと想定していたのに

相似から削減とは・・・現在、うちの生徒達で

平方根をやっていますので、このペースなら

10月には間違いなく全範囲終了です。

公民は経済以降がカット、これは想定内。

理科は力学的エネルギー・科学技術と人間

宇宙・自然と人間(食物連鎖など)がカット。

英語は関係代名詞のうち、主格のthat・which・who

及び目的格のthat・whichの制限的用法

SVによる後置修飾がカット。

国語は中3の教科書で学習する漢字がカット。

新聞には「保護者からは安堵の声」っていう

見出しが躍ってましたけど、ハッキリ言いましょう。

生徒達は間違いなく大混乱に陥るという事を・・・

大混乱に陥る原因を先に言っておきましょう。

受験の範囲は上記した通りですが、

中学校では全範囲の勉強をする事になる為、

生徒達が何が重要で何が重要ではないのかという

優劣をつけてしまう事が第一の原因です。

「受験に出ないなら意味ないじゃん」

「余計な勉強したくない」こう思う生徒・・・

いや、どちらかというと保護者の方が

そういう認識に陥るのではないかと思うのです。

間違っても、そう思う保護者が学校に

クレームを入れるような事態だけは避けて欲しい。

なぜなら、そのせいで各学校の3学期の授業に

バラツキが出てしまう可能性があるからです。

これが大混乱に陥る第2の原因です。

子供たちの混乱が、保護者の混乱を招き、

さらには、それが学校まで巻き込んでしまうと、

義務教育のスタンダードが崩れてしまうのです。

受験に出ないからと言って、その範囲を

飛ばすような事をしてみなさい。

その中学校の生徒は合格はしても、

高校で落第生ですよ。

特に数学と英語はかなり厳しい。

三平方の定理を理解していなければ、

高校数学の三角関数とか理解不能になってしまう。

英語だって関係代名詞の理解ができなきゃ

長文問題とか「???」となる可能性がある。

高校の教師にしてみれば、中学校でやってきているはずの

単元ですからね、もう一度中学レベルに戻って

教えなおすような余裕は絶対に無いんです。

自力で中学校の2学期以降の勉強をやり直せるような

優秀な生徒なら良いのかもしれませんけど、

100人いたら、そんな選択ができる生徒は

1ケタしかいないでしょうから。

ところで、私は前述で「合格はしても・・・」って

書きましたけど範囲が短くなっても合計点は

変わりませんから、その短い範囲の中で

ギュッと凝縮された問題が出る事が容易に予想できます。

中学校は範囲を終わらせるのに一生懸命でしょうけど

出る問題は、その入試問題に「使われない単元以外」の

難しい問題になる事が十分に予想されます。

ん?ちょっと説明が難解ですかね。簡単に言うと、

「学校の授業は例年よりも薄い内容なのに、

受験問題は相当濃ゆい問題になる」という事です。

入試は学校のテストと違って、全員が80点を取れる

問題には絶対になりません。優劣をつけなきゃ合格者を

選ぶことができないんですから、当然の措置です。

元々、合否判定をしやすくする為に設定された

「裁量問題」ですが、この範囲では相当難しい

問題が予想されるんですよ。

ハッキリ言っておきましょう。

受験生の保護者の皆さんは

「安堵している場合じゃない」という事を。

早いうちから中1・2年の学習単元を

広く深く復習させておかないと、受験本番で

問題用紙を前にして頭が真っ白になってしまう事に

なりますよ。コロナ禍は全ての生徒が平等に付けられた

足枷なんです。その足枷を引きずってでも、

正しい学習をした生徒にのみ、志望校合格の栄誉が

与えられるものだと私は思っています。

最新記事
アーカイブ
ソーシャルメディア
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square
bottom of page