新・教育論
期末テストの結果が返ってきて一喜一憂
というより、基本的に「喜」でしたね。
欲を言えば、みんな、あと10点くらいは伸ばせたかな
とも思いましたけど、まぁ、こんなものでしょう。
数学が一番苦手だった生徒が、いつの間にか
圧倒的な差をつけて数学の点数が良いという
現象も起こっていました。
うちの生徒達は基本的に数学のみか数学・英語選択
ですけど、逆に心配なのが理科・社会でしょうか。
「おいおい…」って点数になってしまっております。
とはいえ、そんな点数を取ってしまう生徒達に
塾で選択している科目はそれなりの点数を取らせた事は
結果的には良かったと思ってます。
…良かった?そんなワケないのであります!!!
受験を考えた時に、5科目のうちの2科目が
良かったからと言って合格するわけじゃあるまいし
総合的に点数が上がらなきゃ意味がありません。
もっと勉強に対する取り組み方、いや、考え方を
変えてほしいというのが私の願いですね。
昨日、インターネットで色々見ていたら
ノーベル化学賞受賞者の野依良治博士が
現在の教育について「本気で怒っている」
という記事を発見しました。
やれと言われた事を吸収するのみが現在の教育
教科書に書いてあるからと言って
「ああ、それはそうですね」で終わってしまい、
「それは違うんじゃないか?」と疑問に持つことが無い。
教育の本質はもっと積極的に定説に対して
疑問を投げかけるようなスタイルでなければならない。
今の教育に足りないのは
好奇心を持って自ら問う力・考える力・答える力である。
といった内容。
いや~目からウロコ。その通りだと思います。
自分が疑問に思うからこそ、事実関係を調べて
どういう理由で「定説:教科書に載っている」に
至ったかを知る事で、知識量は確実に増します。
それこそが「地頭:じあたま」を良くする唯一の方法
なんだと思うんです。
「教科書に書いてあったでしょ?」
っていう指導ではダメなんですよね。
歴史なんて勉強しているとわかりますけど
教科書に載っているような内容の部分でも
その根拠となる文献を見ると「え?」ってなりますよ。
非常に抽象的な書かれ方をしている内容でも、
それを一方的な解釈によって読み解き、
そのまま教科書に載せている事だってあるんです。
でもほとんどの生徒は
「教科書に載せるに至った根拠となる文献」
なんて考えもしません。教科書=絶対であるかのような
教育を受け続けているんですから、
それは仕方ないのかもしれませんけど、
もっと穿った見方ができる生徒がいても良いんですけどね…
もっとダメなのは、
その「怪しいかもしれない」教科書に従って
受験問題が作られているという事でしょう。
わかりますか?教育がズレているのは、
結局、「受験至上主義」が生み出した負の遺産だと
いう事なんです。そのせいで、学校教育がそれに
従い、子供たちの教育的本能まで奪ってしまったと
いう事なんですよね。
でも、大学入試改革や新しい教育に関してを
まとめあげたのが「教育再生会議」であり、その座長を
この野依良治教授が務めておりましたので、これからの
教育に関しては、そちらの方に舵を取る事になるでしょう。
何事も変化が起きると大きなエネルギーが発生し、
それが吉と出るか凶と出るかはわからないモノですが、
「教育こそ国造りの根幹」なので、最終的には
吉と出る事は間違いないと思うんです。
教育に携わるものは、野依博士の意見に
賛否両論なようですが、私自身は完全に賛成し、
その通りの教育を目指した塾であり続ける事を
ここに宣言して、このブログを書き終えます(笑)