芸者になれ
「教師は五者になれ」
という言葉の塾講師としての解釈を
お伝えしておりますが、今日はその3つ目
「芸者になれ」を解説していきます。
「芸者」と聞いて何を想像しますか?
頭を昔風に結った白塗りの女性が
三味線に合わせて踊ったり、歌ったりする事。
って事は、塾講師も踊ったり歌ったりしなきゃダメ?
…って事では無いと思うんですよ(笑)
芸者ってのは、芸事に通じている人を
さすのではないかと私は思うんです。
例えば生徒の部活動の話にちゃんと
ついていけるだけの知識を持つことだと思います。
吹奏楽部の生徒がいて、何の楽器をやっている
という話を聞いた時に、その楽器の難しさを
知っているでしょうか?フルートを奏でる時の
口の形、クラリネットなどのリードを使う楽器の
難しさ、トランペットは?チューバは?
野球部の生徒がいて、その試合を観に行った時に
生徒の守備を見て、フォローに入っているかどうか
中継ポジションや走塁の仕方を見て褒められるか?
部活をやっておらず、アニメばかり
見ている生徒がいて、その生徒の好きな
アニメの事をどれだけ知っているか?
こういう所を理解できていると、
生徒とのコミュニケーションの幅が広がりますよね。
そうです「コミュニケーション」です。
相手を和ませる技の一つが「話芸」だと思うんです。
話芸だからと一方的に話をしてもダメですよね。
私は一方的に話をしてしまうタイプなので、
「ダメ」な部類ですけど、本来の芸者の話芸は
「聞き上手」である事だと思います。
相手が何を言ったとしても、
こちらは理解できているという状態がベスト。
もちろん、会話するうえで
先手にも後手にもなれる状態を作る為に
こちらも勉強をしておくんですよ。
私の場合は人生42年で積み上げた経験を
元に話をすることが多いですけどね。
だから、生徒の部活動の発表会や試合は
観に行くようにしています。
その上で、感想や気付いたことを
ちゃんと言えるようにしています。
「よく頑張りました」だけではなくて、
何がスゴイと思ったのか?なぜそう思ったのか?
など具体的に評価できるように知識も準備しておくんです。
あとは、ちゃんと自分自身の趣味も
実践する事ですかね。
これは前に勤めていた塾に在籍していた時も
部下に伝えていた事なんですけど、
仕事しかしていない大人の話に興味を持つ
子供なんかいるのかな?と私は思ってまして…(笑)
趣味の話もできない大人って、
なんか「幅が狭くてつまらない人間」としか
思えないんですよね(笑)
私の場合は釣りの話になるんでしょうけど
別にゴルフでもボウリングでも良いと思うんです。
とにかく、何かに打ち込んでいる大人の方が
面白そうだと思うんです。仕事ばかりやってて
生徒に体を気にされるような塾の講師では
絶対にダメだと思うんですよね。
要するに、それもコミュニケーションの材料に
なるんじゃないかと…
うん、尻切れトンボみたいですけど(笑)
私の考える「芸者になれ」はこんな感じです。