塾講師の喜び
塾の講師をしていて何が一番の喜びか?
それは社員として働いていた時と、
独立した今では少し変わってきました。
以前は教室がどんどん大きくなっていくのが
楽しくて、色々な生徒や保護者の皆さんと
お話をさせてもらい、色々な考え方も吸収できて
その時は、これ以上ない喜びと考えていました。
でも、現在、私の喜びは生徒が苦手だった科目
のはずなのに、やり方を1つ教えるだけで、
どんどん成長していく姿を見る事に変化しています。
本当に嬉しいものです。
掛け算すら微妙だったのに、生徒も自信がつくと、
間違える事が激減してきます。そして、一番驚くのが、
間違えた時に、すごく悔しそうな顔をするのです。
塾に入りたての時は「できなくて当たり前」
みたいな顔をしていたのにね(笑)
塾は勉強を学ぶ所ってのは、一般的な常識
なのかもしれませんが、内容が理解できることで
少しずつでも「楽しい」と思うようになってくれれば
それが一番ですよね。いや、塾たるもの、そういう
ことを教える場所であるべきなのです。
苦しく辛いものを「楽しむ」事ができたら…
それって勉強だけでは無いと思うんです。
社会に出て行った時に、人間関係や仕事のむずかしさ
ノルマや同僚との比較に苦しむ事になるでしょうけど
それを楽しむ事ができたら…
苦しそうな顔をして、飲み会では泣き言を言って…
っていう社会人なんかより、よっぽど素敵な人に
なるんじゃないのかな?
「あんな大きな責任を被されても、
あの人、楽しそうだよね?」って周りが評価してくれたら
それが一番嬉しい評価じゃないでしょうか?
私は生徒達にはそんな未来を歩んで行って欲しいのです。
苦しい時こそ楽しそうに振舞う。これが自分のみならず
周囲にまで伝播していったなら、社会人だって
言うほど苦しいものでは無くなると思うんです。
そんな人間をたくさん育成して、いつか、
先生のおかげで辛いことを楽しめるようになった
と一人でも言ってくれるようになったら
私はいつあの世へ旅立っても悔いはないかなぁ(笑)