イマドキの子供(4)
考える事を放棄する割に
最短距離で物事を成功させなきゃ
気が済まないイマドキの子供たち。
当然ながら、そんな人が成功する
って事などあり得ません。
前回はどういう育て方をしたら「自分で考える」
人間に育つのか?という話を
自分の過去の生徒とその保護者様との
関わりからお伝えしてまいりましたが
今回はその逆をお伝えいたしましょう。
ケース1 子供にまでご都合主義を伝授する親
以前、国語と社会が異常なほど嫌いな
生徒がおりましてね。その生徒は
国語と社会の授業になると
「お腹が痛い」とか言って突然帰りだすんです。
私が保護者を呼んで面談をすると
その保護者からトンでもない発言が…
国語と社会以外を満点にしてくれれば
その二つが仮に0点だって良いんでしょ?と…
話を突き詰めていくと、この子が社会と国語が
始まると「お腹が痛い」と言い出すのは、
保護者の入れ知恵であった事が判明しました。
お母さんが国語と社会ができなかったらしく
自分が嫌いなものは子供が受け入れなくても
良いという方針なんですって(笑)
ケース2 子供の悪さを認めない親
宿題をやらない、授業には遅刻する、
授業態度は悪い…もう散々な生徒がおりまして
ここの親も呼んで面談したのですが
横柄な父親が、これらの状況を説明しても
逆ギレするんです。宿題なんか出す方が悪い
個別指導で時間を設定するのが悪い
私の言う授業中の態度は悪いだなんて思わない…
私が何を言おうとしても、その言葉を上から
押しつぶすような発言をするんですよ。
昨日のブログにも書いた通り、ダメなものはダメ
と反応してあげないと、分別がつかない大人に
なってしまいます。挙句の果てに
横に座っている子供と母親にドヤ顔するんです(笑)
子供に対する教育的指導を反故にしてまで
自分の威勢を張る父親…これでは子供が育ちません。
ケース3 自分の子供に全く関心を持たない親
どこの塾でも塾生・保護者面談はあると思うのですが
一度も来ようとしない保護者がいました。
これ子供に対して「無関心」である親の心の表れです。
「生徒さんの将来の事ですから、一度いらっしゃいませんか?」
と促しても「子供の人生ですので」とか言ってる…
この生徒は進路の話も結構自暴自棄になっていましたね。
いくら「自分で考えさせる」を目標にしていても、
無関心と生徒主体の方針決定は違います。
子供の自分で考えるという尊い行為は
その結果を親が受け止めて反応する事で
子供に自信を持たせる事に繋がるのです。
親の存在が子供の思考に大きな影響を与える事は
間違いのない事実だと思います。
どんなに学校の先生、我々塾講師が生徒さんの事を
理解していようが、生徒にとっては結局他人なんです。
振り向いてほしいのは保護者様に対してなんです。
今の親御さんは忙しい方が多いですが、
それでも、ちゃんと子供に関心を持ってあげて欲しいです。