子供に意見を持たせる
ここのブログで何度も話をしているように
今、国が求めている教育は
「自分の意見を自分の言葉で表現できる」
という事なのですが、これって集団指導が
メインの学校教育で指導する事って
なかなか難しいんじゃないでしょうか?
例えば、小学校ならば「道徳」の授業の最後に
『今日の授業を受けてみて思った事を書いてみよう』
①「どう思いましたか?」
②「あなたならどうしますか?」
といったようなプリントを渡し、
児童に書かせて最後に発表させる。
こういう事なんでしょうけど、
中学校でそれは多分できません。
中学生のような多感な時期にこれをやると
考え方の違いで優劣をつけようとする
生徒が現れ、ヘタをすると、これが引き金で
イジメに発展する可能性があります。
だから、そういう場合は
クラスの生徒をグループに分けて
あるお題について話し合わせ、
グループの意見として発表させる事で
「授業に意見発表を取り入れている」と
するのでしょうが、実際の現場ではどうですかね?
そういう場面において発表する人って
結構決まりきっているんじゃないでしょうか。
何も話さない生徒、何も考えていない生徒を
しっかり担任は見つけ出す事ができると思いますか?
私の考えは、一人一人が意見を持ち表現する事を
鍛える場面は学校ではなく「家」だと思います。
例えば、マンガやテレビばかりを見ている
お子さんがいるとしましょう。
そこで、「どんな話だったの?」と聞き
あらすじを語らせます。
続き物の話なら「次はどうなると思う?」
と聞いてみます。
そんな簡単な所からでも子供の意見や
表現を鍛える事は出来ると思うんです。
特に小さいお子さんは、親御さんに対して
なにやら一生懸命話をしている事があります。
我が家の子供たちも、一生懸命、私に
話をしている時があるんですよ。
「どうして、その話になったの?」と
突っ込みたい気持ちを抑えて、取りあえず
話を聞きます。そうすると、主語が抜けている
観点が途中でずれている・話をしている本人が
何を話しているのかわからなくなる…のような
「表現方法の稚拙」が散見されます。
その時がチャンスだと思うんですよね。
あまり説教じみた感じで大人が話を修正
しようとすると、せっかく話を切り出した子供が
面倒になって話をしなくなってしまうので、
端的に短い言葉で修正をいれます。
「ん?それは誰の事?」
「周りから見て、そう思われてたって事?」
みたいな感じで…
そこに「〇〇はどうなるんだろうね」とか
子供の話に興味を持っている感じの感想を
入れてあげると、次に話す時は、それも含んだ
話をしてくれるようになるものなんですよね。
こちらから話題を振ってあげても良いと思います。
先日の地震について「どう感じたか」
停電を経験して「どう思ったか」など、
ネタはそこら中に転がっているんです。
聞いてみた時に子供が「何も感じていない」ならば
大人が何を感じたのかを伝えてあげると良いでしょう。
そうやって、お子さんを持つ各家庭が
各々で子供たちが意見を持つように
仕向けて行かないと、子供の表現力を鍛える事は
難しいのではないかと本当に思います。
ちなみに、当塾は授業を担当するのが
全て私ですので、極力、生徒たちが何を思い、
何を考えているのかを努めて聞くようにしております。
まぁ、それがわからなければ、どうやって
指導していくのか、という方針が立てられないので
副産物として、それを実践しているだけですけどね…