トラックに乗って②
トラックに乗って色々と分かった事があります。
昨日は、どれだけ危険なのかでしたが
本日はその「奥の深さ」について語りましょう。。
トラックは昨日もどこかに書きましたが
荷物を運ぶための乗り物です。
積み荷には荷物を積まなければなりません。
その積み方の深い事、深い事(笑)
まず積み方に気を遣う理由ですが
「案外崩れる」っていうのが主な要因です。
崩れると大変です。生モノなんかは、
そこから腐りが進んじゃいますし、
発泡スチロールが崩れて、
中に入っていた氷が魚の干物の箱に
入ったりしたら…全部弁償です。
急ハンドルなんか切ったら100%崩れます。
急ハンドルで事故を回避したとしても、
積み荷の中は大事故になっているんです。
よって、普通の運転では崩れないような
積み方をしなければいけません。
まず、車体のバランスを取る為に
トラックの給油タンクがどこにあるかを確認。
トラックは給油タンクが後ろについていません。
バックした時に、間違って建物にぶつかったとして
後ろに給油タンクがついていると、その衝撃で
ガソリンに引火し、爆発炎上する可能性があるからです。
トラックの中心部の左右どちらかです。
もし、左側に給油タンクがあるなら、
右側を重くするように積みますし
とうぜん右側ならその逆です。
こうやって、トラックの重さのバランスをとるのです。
崩れる時のシチュエーションは大まかに2つ
1つ目は片側に車体が傾く時に
積み荷の上が崩れます。崩れた荷物が隣に落ちる
もしくは垂直に積みあがっていたものが斜めに傾き
その重さでドミノ式に崩れる。
2つ目はガタガタの道を走ってしまった時に、
積み重なったものがジャンプするような状態になり、
下の箱が潰されて、垂直が崩れて
バランスを崩して全部崩れる。
もし、タイヤがパンクでもしたら、
車体はパンクした側に大きく傾き、
その状態で自走しようものなら、積み荷は
全部傾いた側に倒れてしまいます。
よって、下に重くて丈夫なものを積み、
上は極力軽いものとし、高さを極力均一にします。
あんまり高く積むとバランスが悪くなるので、
荷物の量とも相談しながらベストな高さを考えます。
積み終わったら少し揺らしてみてグラグラしないか
確認。そりゃあ手で揺らすのでグラグラはするのですが
どれだけの力まで耐えられるかを確認するのです。
トラックの運転手さんは
これを瞬時にやってしまうんです。
自分の運転技術がわかっているので、
どう積むと崩れないかを知っています。
しかし、市場の荷物は商品ごとに全て
バラバラの大きさの為、それをバランスよく
積むのは結構難しいんですよ。
ゲームに「テトリス」ってありますよね。
あれみたいなものです(笑)
そこら辺の問題を企業で解決しているのが
「Amazon」ですね。アマゾンは箱の大きさが
何種類かしかありません。積む作業に手間がかからない。
大きさが決まっているという事は、積む順番は配達時間が
遅い順に置いていけば、配達する時に、トラックで
荷物を探す時間も短縮できるというワケです。
仲間のトラックの運転手さんも
「Amazon」ってのはスゴイと絶賛してますよ(笑)
運び手の手間まで考えていると…
この通り、トラックってのは積み込みについても
色々と考えられているのです。