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部下への信頼(4)


「森友学園問題」の籠池氏への

証人喚問を見てました。

「飄々と…」って言葉がピッタリ。

一般人であそこまで

堂々としている人も珍しい…

午前中の公明党の女性議員の質問

結構怖かったなぁ。

すごいねぇ~議員さんの追及は。

さて、続き物の「部下への信頼」ですが

例の真面目な講師に生徒預ける事で

その時以来、私の教室は進化したと思います。

気をよくした私は他の学生講師たちにも

色々な所を預けていこうと考えたのです。

取りあえず、新人の講師育成を預けました。

それまでは、私が直接やってましたけど

従来のバイトが新人のバイトに教える事で

責任感を植え付ける事はできるのでは?

って思ったんです。

これは凄い結果を生み出しましたよ。

講師に講師を預ける事でいつのまにか

面白い組織が出来上がりました。

私が指示を出す。

職員講師・リーダー講師がそれを

下の講師たちに伝達し監督するみたいな感じ。

新人講師は指導講師に内容を聞き、

指導講師はリーダー講師に教えを乞い

リーダーは私や職員講師に状況を伝える…

会社のような組織が成立しました。

とはいえ、時折アウトローな講師が

派遣されてくることもあります。

遅刻・無断欠席の常習で、

生徒からの評判も悪く…っていう講師。

私は何人かのベテラン講師を集めて

「退職勧告をしようと思うがどうか?」

と相談すると、一人のベテラン講師が

「もう一度、私たちに預けて下さい」

と言うではありませんか。

授業のチェックという名目で

その講師に張り付いて

説得してみると言うのです。

ベテラン講師たちは

私が退職勧告という結論を出している以上

私の説得は退職ありきになるだろうという

考えを持っており、アウトローだろうが

自分たちが育てた講師を

簡単に退職させられては困るという事でした。

なるほど、その通りです(笑)

結局、そのアウトローは

退職になってしまいましたけどね。

他の講師も納得の上の退職なので

そっちの方が変な禍根を残さないんですよ。

このように、学生講師でも私に対して

しっかりと陳情できる関係は

教室の雰囲気の良さを生み出しました。

雰囲気の良さは生徒にも伝播し

紹介によって生徒数も爆発的に増えました。

雰囲気が良いっていうのを自分で言うのは

おかしいと思われるかもしれません。

私もその当時は「うん、上手くいってる気がする」

というレベルの認識でした。

実は私がその教室の教室長からマネージャーに

異動して何年か後になって雰囲気の良さが

生徒に伝播していることに気づいたんです。

現在は塾講師=ブラックバイトで

学生講師の確保が難しいと言われています。

しかし私の元いた教室は、元塾生の学生が

複数派遣されています。彼らの履歴書には

「塾生時代の教室の雰囲気の良さ」

が大抵記載されています。

それを見るたびに思うんです。

雰囲気の良さは私が作ったものではありません。

私が信頼した部下たちが作ったものです。

部下を信頼する事は、その時の自分のみならず

何年か後の教室をも助けてくれるという事を

そこで知りました。

信頼できるか、できないか。

教室の繁栄は、その「心」一つなんですよね。

それに気が付いたというのは、

自分の塾講師としてのみならず

人生が変わった瞬間だったと思います。

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